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古代・中世の情報伝達: 文字と音声・記憶の機能論

古代・中世の情報伝達―文字と音声・記憶の機能論

  • 渡辺滋. 古代・中世の情報伝達: 文字と音声・記憶の機能論. 八木書店, 2010, 450p.

主な内容は以下の通りです。

第一章 「文書主義」の導入と情報処理
 第一節 古代中国における文字利用
 第二節 古代日本への文書主義の導入
 第三節 行政処理への黙読の採用
 第四節 黙読と音読の併用
 〔コラム1〕「連続記法」から「分かち書き」へ
第二章 社会における文字の役割
 第一節 書式と機能
 第二節 帳簿に「文字化される情報」と「されない情報」
 第三節 帳簿と音声・記憶
 第四節 「読み合わせ」するということ
 第五節 文書の社会的な役割
 第六節 文書の作成と披露
 第七節 紛失状の作成
 第八節 文書と記憶
 第九節 古代社会における文書
 〔コラム2〕手継文書の形成
第三章 情報伝達における「文字」と「記憶」
 第一節 使者の原初形態
 第二節 手紙(私文書)の場合
 第三節 文書(公文書)の場合
 第四節 文字化された情報の特質
 第五節 遠距離への情報伝達
 第六節 遠距離への情報伝達と記憶
 第七節 記憶から文字へ
 〔コラム3〕近世における手紙と使者
第四章 日本古代・中世における文字利用
 第一節 日本社会への文字の導入
 第二節 文字利用の一形態としての代筆
 第三節 生きた人間を介した情報伝達
 第四節 平安期における文字利用の本格化
 第五節 偽文書の作成
 第六節 文字と記憶
 第七節 裁判に見る文字と記憶
 〔コラム4〕現物を見て分かること
終 章 前近代社会における文字利用
    ―東アジア以外の社会との比較から―
 第一節 文字登場の前史
 第二節 文字の創成
 第三節 文字の限定的な利用
 第四節 古代ギリシャ・ローマにおける文字利用
 第五節 文書主義の変質
 第六節 中世西欧における記憶と文字
 第七節 中世的文書主義とその終焉
 第八節 遠距離への情報伝達方法
 第九節 使者と口上
 第十節 使者の記憶
 〔コラム5〕記憶と楽譜

出版社による紹介が以下のページにあります。
http://www.books-yagi.co.jp/pub/cgi-bin/newbooks.cgi?cmd=d&kn=20&ks=978-4-8406-2073-4