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100年超の歴史に幕 参院が国会速記廃止の方針

asahi.comの9月9日付の記事<http://www.asahi.com/politics/update/0909/004.html>からです。

 参院は特殊な符号(速記文字)で議事を書き取る速記を廃止する方針を固めた。今後は速記者が会議のモニター画面を見ながら、パソコンに直接入力する方向だ。衆院も将来的には参院に追随する可能性が高く、1890年の第1回帝国議会以来続く伝統ある国会速記も、技術革新の前に役割を終えることになる。
 速記は会議録作成のため、衆参両院の規則で義務付けられており、参院では、「会議録には、速記法によつて、すべての議事を記載しなければならない」と定めている。速記者は現在、衆院106人、参院90人。衆参それぞれが速記者養成所を持ち、速記文字も衆参で微妙に異なっている。(後略)

ついに廃止か、という感じです。速記者の方々に対しては、記録を残す専門職というイメージを抱いていたのですが。国民の認知度が高い点、特別な訓練が必要な点、法律の定めがある点、専門の養成所がある点はいかにも専門職っぽいですね。
会議録の作成は文書管理プロセスの重要な一部ですが、機械化の波が、人間の文書作成技能をどのように変えていくのかが気になります。