「歴史資料ネットワーク(史料ネット)」が、先週起こった新潟と福井での水害によって、水に濡れたり汚れたりした古文書などの廃棄防止を呼びかけています。被災史料をもつ人々が行うべき具体的な手順についても詳しく解説しています。例えば次のとおり。
◇◆やってはいけないこと◆◇
冊子を無理にこじあける
天日やアイロンなどで急激に乾燥させる
濡れた紙を放置する
◇◆すべきこと◆◇
被災後48から72時間を目安に救助する
資料はそのままの状態でビニール袋に入れる。封はとくにせず、袋に資料名などを記入する
被災記録をとっておく
資料は凍結する
史料ネットは、阪神・淡路大震災の際に被災地の史料を救出する活動の中心となった団体です。災害に直面した方々は古文書どころではないのでは、と思われますが、「むしろ好意的な反応がほとんど」だったそうです。災害直後の復興作業の過程で、地域の文化遺産がみるみるうちに捨てられていくのを何とかくいとめたいという、緊急のアピールです。