Daily Searchivist

記録管理、文書管理、公文書館、アーカイブ、アーカイブズ... 今注目のキーワードを読み解くための最新情報を厳選してお伝えします。

歴史文化を大災害から守る: 地域歴史資料学の構築

歴史文化を大災害から守る: 地域歴史資料学の構築

  • 奥村弘編. 歴史文化を大災害から守る: 地域歴史資料学の構築. 東京大学出版会, 2014, 462p.

主な内容は以下の通りです。

序  (奥村弘) 
I 地域歴史資料学の構築に向けて
 1 なぜ地域歴史資料学を提起するのか――大規模災害と歴史学(奥村 弘) 
 2 歴史資料を千年後まで残すために(平川 新)
 3 地域資料学を構想する糸口――場・主体・よそ者・当事者(市沢 哲)
 4 とらえなおされる地域歴史資料(三村昌司)
 5 震災を次代に伝えるために――震災アーカイブの構築(佐々木和子)
 6 地域の歴史・文化資料とどのように向き合うか (久留島浩)
II 地域歴史資料という見方の発見と展開――続発する大災害と地域歴史資料(1)
 1 地域歴史資料の「保全」から「活用」へ――阪神・淡路大震災の被災地からの発信(坂江 渉)
 2 過疎化が進む地域と資料のゆくえ――山陰地域における資料保存の課題(小林准士)
 3 歴史資料を守り、伝えるために――愛媛資料ネットの活動より(寺内 浩)
 4 「宮城方式」での保全活動・一〇年の軌跡――技法と組織に見る成果と課題(佐藤大介)
 5 文化大国NIPPONの裏側――福井水害の史料救済活動と歴史資料の”社会的消滅”(多仁照廣)
 6 土蔵まるごとの救出から広域災害支援へ――新潟県中越地震から東日本大震災(矢田俊文)
 7 多くの人に支えられた救出活動――福岡県西方沖地震後の史料レスキュー(伊藤昭弘)
 8 予防ネットという考え方――岡山史料ネットのこれまで(今津勝紀)
III 東日本大震災の現場から――続発する大災害と地域歴史資料(2)
 1 大規模災害時における資料保全ネットの活動――東日本大震災における宮城資料ネットの活動から (蝦名裕一)
 2 ふつうの人びとの資料レスキュー――山形文化遺産防災ネットワークの取り組み(小林貴宏)
 3 「忘却」される“歴史”――岩手歴史民俗ネットワークが果たすべき役割(安田隼人)
 4 災害時「未把握資料」の救出・保全をめぐる問題――茨城史料ネットの取り組みから(山川千博)
 5 歴史資料保全における福島県の課題  (本間 宏・阿部浩一)
 6 ブンカザイを空疎な言葉にしないために――栄村における救出文化財活用に向けての模索(白水 智)
 7 被災史料を“みんな”で守るために――被災史料保全活動における後方支援の現状と課題(川内淳史・板垣貴志・添田 仁)
IV 災害時の地域歴史資料保全の方法をめぐって
 1 民間所在史料保全のためのネットワーク形成 (松下正和)
 2 水濡れ史料の吸水乾燥ワークショップの展開 (河野未央)
 3 多仁式漉き嵌め法による資料修復と水損資料の脱水試験(多仁照廣)
 4 水損史料の凍結真空乾燥処理、および関連処置について(内田俊秀)
 5 津波被災歴史資料とボランティア(天野真志)
 6 イタリアにおける被災文書資料救出事例の検討(内田俊秀)
 7 災害から歴史的環境を守るために――緊急時の体制を構築する(足立裕司)
V データ編(吉川圭太)
関係年表/  各地の資史料ネット一覧/ 関連諸考一覧
索  引

出版者による紹介が以下のページにあります。
http://www.utp.or.jp/bd/978-4-13-020152-0.html