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記録管理、文書管理、公文書館、アーカイブ、アーカイブズ... 今注目のキーワードを読み解くための最新情報を厳選してお伝えします。

歴史を語る史料、「がれきにさせない」 被災地で文化財レスキュー

朝日新聞デジタルの2024年3月30日付の記事です。
https://www.asahi.com/articles/ASS3Z6J70S3ZPQIP03T.html
能登半島地震で被災した住宅から文化財を運び出し、廃棄や散逸を防ぐ「文化財レスキュー」が、石川県能登町で始まっているそうです。

被爆の「記憶解凍」進める22歳 写真カラー化、証言動画を映画に

『毎日新聞』のサイトの2024年3月24日付の記事です。
https://mainichi.jp/articles/20240324/k00/00m/040/189000c
戦争体験者との対話や資料に基づいて戦前から戦後の白黒写真を人工知能(AI)でカラー化する「記憶の解凍」のプロジェクトに取り組んできた大学生について報じています。

日本アーカイブズ学会2024年度大会【4/20-21】

標記の大会が開催されます。
参加には申し込みが必要です。
詳しくは、日本アーカイブズ学会のサイトをご参照ください。
http://www.jsas.info/?p=2137

日程
2024年4月20日(土)
 12:30 受付開始
 13:00~15:00 総会(会員のみ)
 15:30~16:30 大会講演会
 17:00~19:00 懇親会(学習院創立百周年記念会館)
 会費5000円(学生3000円)
2024年4月21日(日)
 9:30 受付開始
 10:00~12:20 自由論題研究発表会
 14:00~17:00 大会企画研究会
開催形式 ハイブリッド形式(対面・オンライン併用)
会場 学習院大学(東京都豊島区)南3号館
 アクセス情報: https://www.univ.gakushuin.ac.jp/access/
 キャンパスマップ:https://www.univ.gakushuin.ac.jp/about/docs/Campus_Life_2023_map.pdf
参加費 会員 500 円、非会員 1000 円
 部分参加でも全日程参加でも同額です。
プログラム概要
 タイトル、時間、会場等は変更となることがあります。
(1)大会講演会 4月20日(土)15:30~16:30 《201教室》
タイトル:「日本近代史の中の公文書―そこから何がわかったのか― 」
 講演者:加藤陽子(東京大学大学院人文社会系研究科歴史文化学科教授)
(2)自由論題研究発表会 4月21日(日)10:00~12:20 (10:00~10:05は注意等)
第1セッション《103教室》
 渡邊健、大森真理子「医療観察事件に関する記録の利用と保存―被害者の権利利益の観点から-」
 阿部伊作「ハンセン病療養所の資料保存・継承をめぐって:人権に関わる資料とアーカイブズの役割について」
 藤原孝公「福祉分野における記録のアーカイブを巡る現状と課題―ケース記録の収集、整理、保存を中心として-」
 阿久津美紀「個人情報を含む記録の評価・選別と利用-少年裁判の記録廃棄から考える」
第2セッション《104教室》
 菅真城「MLA専門職の非正規化と日本型雇用・公務員制度―アーキビストを巡る制度に焦点を当てて―」
 石川雄大「海軍省における機秘密文書の実態―敗戦時に焼却された「公文提要」の復元から―」
 高見純「近世ヴェネツィアのスクオーラ・グランデにおける記録形成と管理」
 大木悠佑「記録管理法制度とアーカイブズ機関の機能に関する一考察―クイーンズランド州公記録法の2023年改正を事例として」
第3セッション《201教室》
 香村由佳「メタデータ評価と改善 立教大学共生社会研究センターの実践」
 橋本陽、阿久津美紀、元ナミ、逢坂裕紀子、小澤梓、平野泉、堀内暢行「AIによる公文書への影響:I Trust AIの枠組みと日本チームの活動」
 堀内暢行「人文・社会学系研究データのアーカイブズ構築に向けた一試論:大学が果たす役割を中心として」
 中村友美「パフォーミングアーツ資料の記述のためのメタデータ:スイス・パフォーミングアーツ・データモデルの統制語彙から考える」
(3)大会企画研究会 4月21日(日)14:00~17:00 《201教室》
テーマ:「公文書管理制度の再検討―司法資料の保存と利用を中心に―」
報告:
 下重直樹(学習院大学)「『司法文書』の管理をめぐる制度と組織」
 浅古弘(早稲田大学)「裁判記録の現状と課題を考える」
 藤野裕子(早稲田大学)「学術利用から考える裁判記録の保存・公開」
常設プログラム
賛助会員出展《401教室》
SIGフォーラム《401教室》
(日本アーカイブズ学会認定SIGに関心を持つ方の交流の場です。)

福井県文書館の古文書調査専門員募集

福井県文書館が、古文書調査専門員1名を募集しています。
業務内容は以下の通りです。

収集した古文書の調査研究、講座・展示等の企画・運営、紀要等の編集、閲覧者へのレファレンス対応 等

受験資格は以下の通りです。

(1)大学院において歴史学(近世史または近現代史)を専攻した者と同等以上の能力を有すること、もしくは高等学校の歴史教員と同等以上の能力を有すること。
(2)パソコン(文書作成および表計算ソフト)を使いこなせること
(3)地方公務員法第16条の欠格条項に該当しない者

受付期間は令和6年4月16日までです。
詳しくは、福井県のサイトをご参照ください。
https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/055030/bunshokansenmonin.html

地域歴史文化継承ガイドブック: 付・全国資料ネット総覧

  • 人間文化研究機構「歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業」監修. 天野真志; 後藤真編. 地域歴史文化継承ガイドブック: 付・全国資料ネット総覧. 文学通信, 2022, 248p.

地域歴史文化継承ガイドブック: 付・全国資料ネット総覧
主な内容は以下の通りです。

はじめに─地域で資料を保存・継承するには─ 天野真志
本書の使い方
第I部 歴史文化資料の基礎知識
1地域社会と歴史文化資料
 地域社会と歴史文化 平川 南
 地域と資料保存 天野真志
2 具体例と特徴
 古文書(記録資料) 加藤明恵
 民具 川邊咲子
 美術資料 安田容子
 公文書 松岡弘之
 震災資料 吉川圭太
3 保存・活用方法
 歴史資料保全のためのデジタルデータ 後藤 真
 紙製地域資料を遺す技術--手当てとその考え方-- 山口悟史
 地域に埋没する木製文化遺産 岡田 靖
 資料保存の担い手と技術をつなぐ--被災資料救済ワークショップの展開-- 天野真志
第II部 全国資料ネット総覧
「資料ネット」活動の広がり 天野真志
全国史料ネット研究交流集会 川内淳史
おわりに  永村 眞

出版社による紹介が以下のページにあります。
https://bungaku-report.com/books/ISBN978-4-909658-72-2.html

江戸幕府の役職就任と文書管理

  • 吉川紗里矢. 江戸幕府の役職就任と文書管理. ゆまに書房, 2022, 456p.

江戸幕府の役職就任と文書管理
主な内容は以下の通りです。

序 章 研究史の整理と本論の課題
第一章 『九冊物』からみた奏者番と記録作成
第二章 奏者番の師弟関係と文書継承
第三章 寛政改革期の文書政策と寺社奉行
第四章 寺社奉行吟味物調役の成立過程と昇進活動  
第五章 天保期老中における文書管理と幕府人事  
  —『御覚之控』を中心に—
第六章 天保期老中における手留の収集と文書管理 
  —水野家・真田家を事例に—
第七章 慶応期奏者番における師弟関係と手留管理
終 章

出版社による紹介が以下のページにあります。
https://www.yumani.co.jp/np/isbn/9784843362860

これであなたも歴史探偵!: 歴史資料調査入門

  • 千枝大志; 川口淳編著. これであなたも歴史探偵!: 歴史資料調査入門. 風媒社, 2022, 167p.

これであなたも歴史探偵!: 歴史資料調査入門 (爽BOOKS)
主な内容は以下の通りです。

はじめに
I 希少な歴史資料の読み込み方 古代・中世
 史実からよみ直す藤原師長の伝承と史跡 西村健太郎
 中世の古文書を読んで古城を訪ねる 桐田貴史
 伊勢参詣曼荼羅にみる伊勢のニュータウン事情 千枝大志
 「売券」から聖地・伊勢の原風景を読む 千枝大志
II 豊富な歴史資料の集め方 近世
 古地図と地形から熱田神宮祭礼の周辺を読み解いてみる 細谷公大
 俳諧資料で江戸時代の風景を旅する 上嶋康裕
 伊勢型紙商人の足跡をさぐる 代田美里
 名所図会に描かれている動植物を調べてみよう 永田 孝
 松浦武四郎の文人ネットワークを探る 山本 命
 古本屋から見た歴史資料 奥村悠介
III 無数の歴史資料の捌き方 近現代
 お土産版画で明治期の伊勢変遷を探索してみよう 飯田良樹
 絵はがきを使って現地を歩いてみよう 朝井佐智子
 町並みを歩いて産業遺産を楽しむ 朝井佐智子
 古地図で楽しむ廃線 福原稔浩
 図書館・文書館を活用して昔のことを調べる楽しみ 中川 剛 マックス
 ハザードマップ・メンタルマップを解読する 安元彦心
IV 新たな歴史資料の活かし方 デジタル技術
 古地図観察に役立つ「古地図観察パネル」 日比野洋文
 石造物から歴史を読み解くコツと「ひかり拓本」の活用 上椙英之
 デジタル撮影とブログ公開で町をデジタル化する 桝屋善則
 江戸時代の巡礼ルートをIT技術で調査しよう 川口 淳
付録
 主な古文書慣用語一覧
 『御家正統書札文海』に載る主な書始文言と陰暦月の異名
 『御家正統書札文海』に載る主な書止文言
 主な古文書の形態
 西暦・和暦・干支対照表
主要参考文献
おわりに

出版社による紹介が以下のページにあります。
http://www.fubaisha.com/search.cgi?mode=close_up&isbn=4302-8

コレクションとアーカイヴ: 東アジア美術研究の可能性

  • 板倉聖哲; 塚本麿充編. コレクションとアーカイヴ: 東アジア美術研究の可能性. 勉誠社, 2022, 520p.

コレクションとアーカイヴ: 東アジア美術研究の可能性
主な内容は以下の通りです。

はじめに 板倉聖哲
I 東アジア美術研究・過去から未来へ―コレクションとアーカイヴ
 東洋文化研究所東アジア美術研究室 半世紀の歩み―『中国絵画総合図録』三編完結まで 板倉聖哲
 附 参考資料 歴代教授履歴業績
 正倉院宝物と中国の死後世界 ユキオ・リピット/呂晨晨
 唐絵研究の可能性―半島由来絵画を中心に 井手誠之輔
 二十世紀前期の文物調査と中国美術史の発展 石守謙(飛田優樹訳)
II 東アジア美術研究の現在
 受戒と仏像 長岡龍作
 唐宋画牛考 竹浪遠
 宋帝后画像について―東アジア中世の帝王画像における宗教性と世俗性 陳韻如(前田佳那訳)
 後堀河院の絵巻制作と蓮華王院宝蔵 増記隆介
 浄土五祖像の成立をめぐって 朝賀浩
 惟肖得巌賛李白観瀑図試論―馬遠派観瀑図の受容 救仁郷秀明
 洞天福地への旅―明代蘇州における旅行絵画の一側面 植松瑞希
 東アジア絵画史の視点から考える花鳥画研究―呂紀と沈銓・南蘋派を例に 黄立芸(植松瑞希訳)
 アーカイヴとしての狩野派模本 田沢裕賀
 中国近代と仏教絵画―金石から人物表現、アジア認識へ 塚本麿充
 「旧王孫」が紡いだ詩画の縁―溥儒と須磨弥吉郎、そして伊藤紫虹の「合作」について 呉孟晋
おわりに 塚本麿充

出版社による紹介が以下のページにあります。
https://bensei.jp/index.php?main_page=product_book_info&products_id=101269

パブリック・ヒストリー入門: 開かれた歴史学への挑戦

  • 菅豊; 北條勝貴編. パブリック・ヒストリー入門: 開かれた歴史学への挑戦. 勉誠社, 2021, 512p.

パブリック・ヒストリー入門―開かれた歴史学への挑戦
主な内容は以下の通りです。

序文
 パブリック・ヒストリー―現代社会において歴史学が向かうひとつの方向性 菅豊
I 理論 Theories
 パブリック・ヒストリーとはなにか? 菅豊
 〈ありのままの事実〉を支えるもの―近代日本における歴史実践の多様性 北條勝貴
 プラクティカル・パストと日本史―中世歴史実践史ノート 中澤克昭
II 実践 Practices
《歴史家とは誰か? Who is the Historian?》
 歴史と芸―神楽の過去を発掘する/演じるという歴史実践 俵木悟
 いまに生きる、いまに生かす歴史的空間における歴史実践―「Oターン郷土誌家」を目指して 西村明
 滋賀県下の字誌にみる歴史実践 市川秀之
 コラム:「武田家属将美名録」はなぜ配られたのか―ある末裔の歴史実践 及川祥平
《協働 Collaboration》
 「八重子の日記」をめぐる歴史実践 宮内泰介
 更地と工事現場からの文化創造と歴史実践―津波被災地における復興キュレーション 加藤幸治
 朝鮮・日本の歴史認識と市民的協働―「韓国併合」一〇〇年をめぐる日韓の運動から 加藤圭木
 コラム:「歴史」を回す―オビシャ行事とオニッキをめぐる歴史実践 金子祥之
《オーラル・ヒストリーとライティング・ヒストリー Oral History and Writing History》
 戦争記憶をめぐる再帰的な歴史実践―オーラル・ヒストリーによる他者理解と自己理解 石井弓
 オーラル・ヒストリーの敗北宣言―想像の死者へ向けた手紙 金菱清
 コラム:「歴史」する聖地創出 川田牧人
《ミュージアムとアーカイブズ Museums and Archives》
 歴史資料の保全と地域貢献・歴史実践 西村慎太郎
 東京大空襲・戦災資料センターを拠点とした「東方社コレクション」をめぐる活動―共同研究の進展と成果の公開 小山亮
 コラム:民俗文化財に対する内部者の目線と外部者の目線 村上忠喜
《デジタル・パブリック・ヒストリー Digital Public History》
 歴史のデータは誰のものか―Digital Historyがもたらす未来とは 後藤真
 「記憶の解凍」―資料の〝フロー〟化とコミュニケーションの創発による記憶の継承 渡邉英徳
 コラム:歴史を刻む音楽―ある祭り囃子の「成長」 塚原伸治
《アートと歴史映写 Art and Historiophoty》
 歴史・アーカイヴズ・アートの連環―青森EARTH〈2012 超群島〉/〈2013 すばらしい新世界―再魔術化するユートピア〉 飯田高誉
 映像という歴史叙述 青原さとし
 コラム:映像で文化を切り取る歴史実践の可能性―姫田忠義の映像製作 今井友樹
 パブリック・ヒストリアンへの道程―あとがきにかえて 北條勝貴

出版社による紹介が以下のページにあります。
https://bensei.jp/index.php?main_page=product_book_info&products_id=101222

デジタルアーカイブの新展開

  • 時実象一. デジタルアーカイブの新展開. 勉誠社, 2023, 320p.

デジタルアーカイブの新展開
主な内容は以下の通りです。

はじめに
第1章 災害とデジタルアーカイブ
第2章 文化を保存するデジタルアーカイブ
第3章 メディアを保存するデジタルアーカイブ
第4章 3DとAIが記録する世界
第5章 デジタルアーカイブは生きている
第6章 おわりに デジタルアーカイブの周辺
あとがき

出版社による紹介が以下のページにあります。
https://bensei.jp/index.php?main_page=product_book_info&products_id=101373

地域でつくる・地域をつくる メディアとアーカイブ

  • 松本恭幸編. 地域でつくる・地域をつくる メディアとアーカイブ. 大月書店, 2022, 272p.

地域でつくる・地域をつくる メディアとアーカイブ
主な内容は以下の通りです。

第I部 地域の情報環境整備
 第1章 官民連携による地域のコミュニケーションデザイン…松本恭幸(武蔵大学)
 第2章 格差のない読書機会を享受できる社会へ…荒井宏明(一般社団法人北海道ブックシェアリング)
 第3章 地域の情報拠点としての図書館…嶋田 学(京都橘大学)
 第4章 新しい地域メディアとしての市民参加型「本屋さん」…鈴木賀津彦(昭和女子大学)
第II部 地域からの情報発信と交流の場づくり
 第5章 地域情報サイトの動向と展望…松本恭幸
 第6章 市民メディア全国交流集会…関本英太郎(東北大学名誉教授)
 第7章 コロナ禍に生まれた共感メディア…兼古勝史(放送大学)
 第8章 地方のNPOによる情報発信と地域の場づくり…畠山茂陽(NPO 法人ファイブブリッジ)
 第9章 江古田映画祭…田島和夫(古美術& ギャラリー古藤)
 第10章 大学生による地域の映像制作…坂本 旬(法政大学)
第III部 地域の記録と記憶の継承
 第11章 地域におけるコミュニティアーカイブの構築に向けて…松本恭幸
 第12章 地域のアーカイブコンテンツの持つ潜在的可能性…宮本聖二(ヤフー株式会社)
 第13章 リレー型デジタルストーリーテリングと記憶の共有…土屋祐子(桃山学院大学)
終章 持続可能な地域社会のデザインに向けて…松本恭幸

出版社による紹介が以下のページにあります。
http://www.otsukishoten.co.jp/book/b602377.html